矯正治療は何歳頃から始めるとよいのでしょうか？
よく「矯正治療は柔軟性のある子供の頃でないとダメ。」などという話を耳にしますが、今の矯正治療に年齢の制限はありません。
「子供の頃でないと手遅れ」とおっしゃっている方々は、矯正治療イコール歯並びをよく見えるようにするものとカン違いしておられるのでしょう。
矯正治療とは、歯並びや顎の位置を正しい位置に導き機能的に優れた咬合を完成させる歯の総合治療なのです。
顎の関節は大変デリケートです。顎が正しい位置からズレる事によって「歯並びが悪い」「顎の位置がズレる」「かみごたえが悪い」「口が開きにくい」「顎を開けると音がする」などの症状が生じます。
だから、顎を正しい位置に、導きながら、同時に歯並びと顎の位置を矯正しなければなりません。したがって、顎に自由な（正しい）運動を与えることによってのみ正しい歯並びと顎の位置が実現するのです。
もちろん、子供の頃から治療することは良いことですが、大人になっても顎を正しい位置に治すことには変わりありません。
だから矯正治療は何歳であってもかまいません。それよりも、治療すること自体が大切なのです。そして、本人の協力がたいへん重要なのです。